のほほん

■■■ 結婚前〜平成13年 ■■■

結婚前からず〜っと生理不順だった私。.
半年以上生理が止まってしまう事も珍しくなく、産婦人科にかかり注射にて強制的に生理を起こした事が2回有る。
また、大学時代には、酷い生理痛で何度か倒れ、検査入院となった経験も有り(→検査結果は異常無し)。

平成12年5月、24歳で結婚。

平成13年6月、今まで以上に生理が止まりがちになってしまった事から、Tレディースクリニックへ通院を始めた。 この時はまだ、『不妊治療』を受けているつもりはなく、『生理を起こす為』の通院だった。

生理が止まっては通院し、黄体ホルモン剤の注射で生理を起こす・・・を繰り返していた。
きちんと基礎体温を記録し、定期的な通院をする事を指導されるが、仕事が忙しかった事や甘い気持ちがあった為、ほとんど実行せず。
ある日、先生から厳しく注意をされて我に返り、自分の体の事・将来の事をきちんと考えた結果、真面目に通院をするようになった。

10月より、排卵誘発剤(クロミッド)服用し始める。(生理5日目より5日間、朝晩1錠)
生理のリズムを整えつつ、タイミング指導を受けて、私達夫婦の子づくり奮闘記が開始されたのだった。


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■■■平成14年 ■■■

クロミッドの服用を続けながら、フーナーテスト・卵管造影等の検査を受ける。
併せて、旦那の精液検査も行うが、どちらとも異常無し。
この頃から、タイミング指導だけでなく、高温期維持の為のデュファストン服用やホルモン剤の注射も開始となる。

3月、結婚前から続けていた、老人介護の仕事を退職。不妊治療に専念できる環境が整う。
卵管造影を行ってからしばらくの間は、卵管の通りが良くなるので『妊娠し易くなる』と言われていた事もあって、まるで《私の人生は子づくりの為にある!》とでも言う様に、怒濤の子づくり生活に専念するが、何の音沙汰も無し(涙)。

11月の段階までこの治療を続けるが、全く持って妊娠には至らずに終わった。
昨年の10月にクロミッドを飲み始めてから、11周期の月日が経過していた。
クロミッドの副作用で、頸管粘液が薄くなってしまう症状や、生理の出血が極端に少なくなるなどした為(これは、多嚢胞性卵巣症候群の症状でもあるけれど)、そろそろ次のステップへ・・・と考えいた所であったのだが、クリニックの先生が急病で倒れしまい、病院自体が 長く休診となった事から、転院を決意した。

余談ではあるが、この病院が一時閉鎖となってしまう際、妊婦さんや、婦人科系疾患の患者さんは、病院から紹介状を書いてもらう事ができ、すぐに近隣の病院または医院に転院できたのだが、特に命に関わる問題のない不妊患者は、「ご自分で病院を探してください」と言われ、少々哀しい思いをしたりした。

11月下旬、A産婦人科医院へ転院。
現在までの治療経過を伝えた所、 【クロミッド+タイミング療法】からのステップアップを勧められる。
それは私も望んでいた事だった為、12月より【hMG-HCG療法】にチャレンジする事になった。
この、【hMG-HCG療法】とは、排卵誘発剤である「hMG製剤(ヒュメゴン等)」を注射して卵を育て、HCGの注射にて、排卵を起こすと言う方法である。
クロミッドの服用と違って、頸管粘液の減少等の副作用はないが、成分自体が強くなっているので、眠気や腹部の張りなどは強く感じる。
また、超音波で卵の成長段階を見ながら注射を打って行くので、毎日の通院が必要になる為、主婦になった今だからこそできる治療でもある。

ちなみにこの注射、いわゆる「筋肉注射」ってヤツで、かなり痛い。 本数も結構打たなければならないし、不妊患者の間では、苦手とする人が多いらしい。

でも、振り返ってみれば、「この頃の注射の本数や製剤の量なんて、全然大した事なかったな〜」 と、その後体外受精まで行き着いた「不妊上級者(?)」は思うのであった(笑)。


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■■■平成15年〜16年■■■

平成15年の3月までの間、hMG-HCGを続けていた。
一人の患者さん毎の診察に時間をかけてくれる、A産婦人科医院の先生の方針に、とても好感を持っていた私。
でも、それ故に人気も高く、常に混雑している事が原因なのか、それともきちんとカルテを書いていないのか、 毎回毎回以前と同じ質問をされる事と、あっちへ行ったりこっちへ行ったりの治療内容に疲れてしまい、転院を決意する事になる。
以前の「Tレディースクリニック」もこちらの「A産婦人科医院」も、「普通の産婦人科」であったので、やはり、不妊を専門(中心)とする所へ通った方が良いのではないか? と思う様になって来ていたし。

3月下旬、思い切って、埼玉県にある「Nレディスクリニック」へ転院。
こちらの医院は、元々大学病院で不妊専門だった先生が開業した所だ。
規模は小さいながらも、体外受精や顕微受精にまで対応している。
産科も兼ねているけれど、こちらに通う妊婦さんのほとんどは、不妊治療を経て、妊娠に至った人たちなのだと言う話もあって、とても期待していた。

また、こちらのクリニックに通院する様になって初めて、「多嚢胞性卵巣症候群」と診断された。
初回の診察の際、超音波検診をした所、私の卵巣の映像を一目見て、「あ、これは典型的な多嚢胞性卵巣症候群ですね」との事だった。
それまで、そんな病名を一度も聞いた事が無かったので驚いていると、先生は、超音波映像を見せながら、「ほら、こんなにたくさんの嚢胞が映っているでしょう?」と説明してくれた。
後になって、自分なりに色々と調べてみた所、この卵巣内の状態は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の典型的な症状である「ネックレスサイン」と呼ばれるもので(嚢胞がネックレスの様に連なって見えるから)、生理が止まりがちな状況も、まさにぴったり当てはまっていたのである。

・・・って事は、今までそれをわかっていたはずの、「Tレディースクリニック」と「A産婦人科医院」の先生は、何故それを伝えてくれなかったんだろう?
診察の際には、私も一緒に超音波画像を見ていたから、言わなくても気付いていると思っていたんだろうか?
・・・確かに、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とわかったからと言って、何か特効薬的な治療法があるわけではない事も事実だ。

だけど今まで、「原因不明です」と言われ続けて、「生理が止まるのは、ストレスがいけないのかな?」とか「普段の生活に何か問題があるんだろうか?」と悩んでいた事を考えたら、不妊治療にチャレンジし始めて、初めて涙が出てしまった。

それから、夫婦でいろいろと話し合った。
そして、せっかくこちらに転院したのだから、今までの「普通の産婦人科」ではできなかった治療をしてみよう!と言う結論に至り、【体外受精(IVF)】にチャレンジする事にした。

普通なら、【hMG-HCG療法】の次の治療段階はなんだけれど、旦那も私も【人工授精(AIH)】ってものに、どうしても期待する事ができなかったから。

4月、初の【体外受精(IVF)】をショート法にて行った。
受精卵の状態が良かったので、胚盤胞移植の段階まで行けたけれど、残念ながら、結果は×。

そして、【体外受精(IVF)】までチャレンジしても(受精卵も良い状態だったのに)、結果が出なかったという ショックと、これまでの治療に対する精神的疲労が重なって、ここからしばらく治療をお休みする事にする。
 何だかもう、「こんな精神状態じゃ、普通の人だって生理が止まるよ・・」って状況になってしまったので。

それから3か月程、治療を忘れて生活し、心も体も充分に休息を取れた頃、自宅から非常に近い総合病院で、不妊外来が開始されたと言う話を耳にした。

なんでも、病院の全面建て替えと同時に、不妊治療に力を入れ始め、不妊治療で有名な病院から先生を呼び寄せたり、研修を行ったりしているという、私にとっては、願ったり叶ったりのお話だった。

今まで通った、「Tレディースクリニック」「A産婦人科医院」は、車で片道30分、「Nレディスクリニック」は、同じく1時間と、多少の距離があり、不妊外来は待ち時間が長い(2〜3時間はざら)という事も含めて考えると、通院日は半日以上を潰してしまう現実がある。
だから、家からすぐ近く(車で5分弱)の総合病院で治療を受けられるならば、こんなに嬉しい事はないのだ。

 そんなこんなで7月中旬、S厚生総合病院へ転院決行。
紹介状も何も持たず、いきなりの転院だったので、いくつかの検査(卵管造影・血液検査等)を、改めて行った。

今までの治療で、あまりきちんとした説明をされなかった事・人工授精を飛び越えて体外受精にチャレンジした事などを話すと、不妊専門の先生は「体外受精を続けて行うのは 体に大きな負担があるから、きちんと段階を踏んで人工授精をやってみよう!」とおっしゃった。

それから、このS厚生総合病院にて、クロミッドを用いた人工授精を4回・hMG-HCGでの人工授精を3回、クロミッド+hMG-HCGの混合で1回行った。
(途中何度か、卵巣が腫れる事があり、数ヶ月のお休みをした)。
・・・まぁ全て、結果は×。

そうこうしている間に、気が付けば、平成16年も終わりに近づいていた。

「子供を作る」と言う目標は、達成できないままだったし、何度も「玉砕」を経験して落ち込んだり、夫婦の危機(?)を迎えた事もあったけど、この病院で信頼できる先生に出会えた事は、私が不妊治療に取り組んで行く上で 大きな収穫だったなぁ〜。


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■■■平成17年■■■

平成16年末の人工授精に玉砕してから、心身の休息と充電の為、3ヶ月治療をお休みした。

そして2度目の【体外受精(IVF)】に向けて、4月中旬よりホルモン剤や点鼻薬・抗生剤の服用が始め、 5月17日、採卵。
翌日には胚移植も行う予定であったが、事情により左側の卵巣の卵が採卵できずに残ってしまった事や、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の危険性が見られた為、中止となる。(受精卵は凍結保存)。

・・・で、案の定、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になって、2週間の入院を余儀なくされる(涙)。

その後は、凍結保存できた5個の受精卵を、7月と10月に移植するも、撃沈。

それからまた、治療の「自主的長期休暇」に突入している。


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