
(佐野市免鳥町・田之入町)
昔、足利の大小山に大天狗と小天狗が住んでいました。ある日、天狗のはいたアシダの歯に石がはさまったので、これを取るために足げにしました。石は下駄からはなれてとび免鳥町の水田に落ちたといいます。
それから、石は少しずつ大きくなり、その下は龍宮へ続いているといわれ、岩に耳をあてると機織の音がするといわれました。
田之入町にも天狗の話しがあります。
この近くの山中にカラス天狗が休むための天狗岩と呼ばれる岩がありました。ある時、村人がのこぎりを持って山に木を切りに行くと、
「こぞう、こぞう、木を切るときは気をつけて切れ」
という大きな声がしました。
村人はおどろき、天狗岩の方を見ると、カラス天狗がとまっていました。
(「佐野市史民俗編」より)
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