コケ・コッコ先生のデジカメ講座(トリミング)

トリミングは不要な部分をカットして仕上げることです。
自分の視線が集中する対象を中心に切り取ります。
ただし、周囲の状況や雰囲気を表現する物までカットしては
物語のない写真になってしまいます。


これがオリジナルの写真です。

アウトレットの朝日に照らされた異国風な雰囲気を撮りたいと思いました。
私のカメラではズームもこれが限度です。これ以上近づくとタワーが全景に隠れてしまいます。

左の山と建物の上にある人口物は全体の雰囲気に合わないのでカットします。
確かにタワーを写したかったので良いのですが周りの状況がわからず、これでは単純すぎて説明不足ですね。
脇役の存在が大きすぎてタワーの存在感を邪魔してます。
空の比率が大きく写真全体が軽くなってしまいます。また、左の建物の屋根がさらに高く伸びていく印象があり主役の存在を弱めてしまいます。
手前の建物が右端で終わっていますので、写真の広がりが途中で切れてしまいます。
全景が多すぎて「向こうに見えるタワー」になってしまいます。
下の影を入れることで光と影のバランスが良くなりました。上の3分の1が空、次の3分の1が光、残りが影です。重心が下で安定感がでます。
脇役の屋根が下がるところを少しだけ入れることで脇役の存在感を止めることができます。全景の建物の広がりが想像できます。
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