マトリックス・レボリューションズを観て・・・

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激しい展開の映画を「ジェットコースター・ムービー」と 良く言いますが、この映画はジェットコースターでは利かない 程のスリルと緊迫感を与えてくれます。

僕はマウンテンバイク のダウンヒルを趣味でやりますが、映画を観ている間は、ずっ とダウンヒルをやっている時と同じような、スリリングな感覚 を味わい続けていました。

僕は正直、同タイトルの第2作目( リローデット)では、ちょっとだけガッカリさせられていまし たが、今回のレボリューションズは、前回の失望を帳消しにし、 しかもシリーズ最終章にふさわしい内容で、そして、前回がっ かりした理由も、4時間映画を無理やり2時間ずつ2回に分けて 上映したからだったのだろうと納得し、大満足な気分で映画館 を後にすることができました。

個人的な感想は、解りやすかったストーリー置いておき、 何と言っても映像表現に大興奮!でした。

開始直後から始まるイカ型ロボット達との決戦。
爆弾を使わない戦闘シーンで力と力のぶつかり合いを分かりや すく表現するため、雨の中でネオとスミスが戦わせる。
機械王国のボスキャラが出てきて、ネオと会話するシーンも、 ハムナプトラ等でいきなり砂嵐の中に顔が表れパクパクと喋り だすのと違い、ボスキャラの姿を見せ、それを囲むように顔が 形作られるのも考えたなと思いました。
ドラゴンボールやナウシカの真似だと言われているようですが、 そんなことはどうでもよく、 様々なシーンの映像の素晴らしさに驚くばかりです。

シーン全体に緊迫感があり、ホッとしたのは、モーフィアス、 トリニティー等が繰り広げる、お馴染ワイヤーアクションのシ ーンだけだったような気がしてしまうくらいです。

さて、ストーリーは本題の「ネオがどのようにザイオンを 救うか」ということも興味のあるところでしょうが、それに伴 い発生する「愛について」の話しの方が僕にとっては非常に重 く、考えさせられる物となってしまいました。ここでは、本当 の愛について選択を迫られるシーンが数ヶ所あります。「究極 の選択を求められた時、相手を救うため、自分の命を犠牲にす る事ができるか?」という映画ではよくある事(B級なドラマ や実生活等で、バカな女が口にするそれとは全く種類が異なる ので、それと混同しないように注意してもらいたい。しかも、 こんな状況自体が今の生活からは想像することが難しいのです が・・・)ですが、はたして自分や妻ならどうだろう?と考え させられてしまいます。

もう一つ、僕には人間・機械・スミスの抗争が、イラク対 アメリカにダブって見えました。もちろん「スミス=アメリカ 」です。もしそうであれば強烈な反戦メッセージですね。イラ クにも早く平和が訪れて欲しいものです。

話しはちょっと変わりますが、僕は映画館へ映画を観に行 った場合、エンドロールを最後まで見届けることで良い映画を 作ってくれた監督やスタッフ・俳優達に敬意を払うことにして います。世の中にはニワカ批評家がたくさんいます。自分の価 値観の中に収まらず、理解できない物に出会うと、すぐに酷評 し、自分の世界観の狭さ(想像力の乏しさ・頭の固さ)を認め まいと必死に抵抗しているように思えます。自分で制作に携わ り、制作の大変さが分かっている人達が発言することは別に何 とも思わないのですが、酷評を浴びせるそのほとんどが、自分 では映画の制作に携わったこともなければ、アイディアも持っ ていない連中ばかりなのではないかと疑ってしまうこともあり ます。音楽でもそうでしょう。新作を聴いては、良くないと簡 単に口にする。だったら自分でやってみろって言いたくなって しまいますよね。僕は素直に理解できないと言って欲しいです 。

というわけなので、敬意だけは払うようにしましょうね。マ ナーですよ。

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